電子チラシ・デジタルリーフレットの作り方|紙のチラシをWeb配布する手順を解説

📋 この記事でわかること

紙のチラシや折込広告、二つ折り・三つ折りのリーフレットを、ブラウザでめくれる「電子チラシ・デジタルリーフレット」に変える方法を、企画から配布・効果測定まで5つのステップで解説します。印刷費や折込手数料を抑えながら、LINE・SNS・メールで素早く配布できるのが電子チラシの強みです。スマホで見やすいデザインのコツ、小売・不動産・飲食・自治体など業種別の活用例、作成ツールの選び方、景品表示法などの注意点まで、販促担当者がそのまま実践できる形でまとめました。

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「毎週の折込チラシの印刷費と折込手数料が重い」「配ったチラシがどれだけ見られたのか分からない」——紙のチラシやリーフレットを使う販促の現場では、こうした悩みがつきものです。そこで広がっているのが、紙のチラシをそのままWebで配れる電子チラシ・デジタルリーフレットです。手元のPDFをデジタルブック化すれば、URLとQRコードを発行するだけで、印刷も折込もなしに配布を始められます。

この記事では、電子チラシ・デジタルリーフレットの定義や紙との違いから、失敗しない作り方の5ステップ、デザインのコツ、配布チャネルごとの使い分け、業種別の活用例までを順番に解説します。デジタルブックの全体像を先に押さえておきたい方は、デジタルブックとは?仕組み・作り方・選び方まで徹底解説【完全ガイド】もあわせてご覧ください。

目次

電子チラシ・デジタルリーフレットとは?紙のチラシとの違い

まずは言葉の整理から始めます。「電子チラシ」「デジタルリーフレット」という言葉は、似たような場面で使われますが、もとになる紙媒体の形が少しずつ異なります。それぞれの定義と、パンフレットやカタログとの違いを押さえておくと、作るべきものの輪郭がはっきりします。

電子チラシとは「1枚もの」をデジタル化したもの

電子チラシとは、スーパーの特売チラシや不動産の物件チラシ、イベント告知の折込広告など、いわゆる「1枚もの」の販促物をデジタルブック化したものを指します。紙のチラシは片面または両面の1枚で完結し、速報性一覧性が命です。これをWeb上でめくれる・拡大できる形にしたのが電子チラシで、紙の発行サイクル(毎週・隔週など)に合わせて手早く差し替えられるのが特徴です。PDFで入稿用データを作っているなら、その同じデータをほぼそのまま電子チラシに転用できます。

デジタルリーフレットは二つ折り・三つ折りの簡易案内

リーフレットは、A4を二つ折り・三つ折りにした数ページの簡易案内を指すのが一般的です。サービス紹介、店舗案内、商品の使い方ガイドなど、チラシよりは情報量が多く、パンフレットよりは軽い——ちょうど中間にあたります。デジタルリーフレットでは、この「折り」の構造をページめくりに置き換えて表現します。紙では折り目で区切られていた面(表紙・中面・裏表紙)が、そのまま見開きのページとして再現されるイメージです。

パンフレット・カタログとの違いは「ページ数」と「目的」

電子チラシやデジタルリーフレットと混同されやすいのが、電子パンフレットや電子カタログです。違いは大きく「ページ数」と「目的」にあります。パンフレットは会社案内や商品紹介など十数ページ以上の定常的な資料、カタログは商品を網羅的に並べる多ページの一覧で、いずれも長期間使うことを前提とします。一方、チラシ・リーフレットは少ページで、期間限定の販促や速報の役割が中心です。作り方そのものは共通点が多いので、ページ数の多い資料を作る場合は電子パンフレットの作り方5ステップ電子カタログとは?デジタルブックとの違い・作り方もあわせて参考にしてください。

電子チラシ・デジタルリーフレットが選ばれる理由

紙のチラシには、手に取ってもらいやすい・一覧性が高いといった根強い強みがあります。それでも電子チラシを併用する企業が増えているのは、紙だけでは得られない明確なメリットがあるからです。ここでは代表的な3つの理由を紹介します。

印刷費・折込手数料・在庫リスクを削減できる

もっとも分かりやすいのがコスト面です。紙のチラシは、印刷費に加えて新聞折込やポスティングの手数料がかかり、配布部数が多いほど費用も比例して増えます。刷りすぎれば在庫が無駄になり、刷り足りなければ機会損失になります。電子チラシならペーパーレスで部数の概念がなく、何人に配っても変換・配信のコストはほとんど変わりません。紙の発行部数を一部だけ電子に振り替えるだけでも、業務効率化とコスト削減の両方に効きます。

速報性が高く、情報をすぐに差し替えられる

「印刷に出したあとに価格や在庫が変わってしまった」「掲載した商品が品切れになった」——紙のチラシでは、いったん刷ってしまうと修正がききません。電子チラシは、元データを差し替えて再変換すれば、同じURLのまま内容を更新できます。タイムセールや当日限定の情報、天候による営業時間の変更なども、その場で反映可能です。この速報性は、紙にはない大きな武器になります。

SNS・LINEで拡散でき、効果も数字で測れる

電子チラシはURLとQRコードで配れるため、LINE公式アカウントやメールマガジン、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSにそのまま載せられます。受け取った人がさらに友だちに転送して、配布が連鎖していくことも期待できます。さらに、何回開かれたか・どのページがよく見られたかといったアクセス数を計測できる点も見逃せません。紙では「配った部数」までしか分からなかったものが、電子チラシではPVや閲覧者数、ヒートマップで「実際にどれだけ見られたか」まで把握できます。メリット全体を整理したい方はデジタルブックのメリット・デメリットもご覧ください。

電子チラシ・デジタルリーフレットの作り方5ステップ

ここからは実際の作り方です。電子チラシ・デジタルリーフレットは、次の5つのステップで作れます。難しい専門知識は不要で、紙のチラシのデータがあれば最短その日のうちに公開できます。

STEP1 目的とターゲット・配布チャネルを決める

最初に「誰に・何のために・どこで配るか」を決めます。新規顧客の集客なのか、既存客のリピート促進なのか、目的によって載せる情報も配り方も変わります。たとえば既存客向けならLINEやメルマガが中心になり、新規向けならSNS広告やWebサイト掲載が軸になります。目的とチャネルを先に固めておくと、後のデザインや効果測定の設計がぶれません。ここを曖昧にしたまま作り始めると、「とりあえず紙と同じものをWebに載せただけ」で終わってしまいがちです。

STEP2 原稿(PDF)を用意する

次に、もとになる原稿を用意します。すでに紙のチラシを作っているなら、その入稿用PDFがそのまま使えます。新規に作る場合は、PowerPointやWord、Canva、Illustratorなどで作成し、PDFとして書き出します。電子チラシはスマホで見られることが多いため、文字は小さくしすぎず、1枚に詰め込みすぎないことを意識しましょう。PDFの基本や変換の流れはPDFをデジタルブックに変換する4ステップでも詳しく解説しています。

STEP3 デジタルブック化ツールでめくれる形に変換する

用意したPDFを、デジタルブック作成ツールにアップロードして変換します。多くのツールでは、ファイルをアップロードするだけで自動的にページめくりのできる電子チラシが生成されます。1枚ものの片面チラシならそのまま、両面チラシなら表・裏の2ページとして、三つ折りリーフレットなら面ごとのページとして取り込まれます。HTML5形式で出力されるツールを選べば、専用アプリのインストールなしにブラウザだけで閲覧できます。

STEP4 配布用のURL・QRコードを発行する

変換が終わると、閲覧用のURLが発行されます。このURLを短縮したり、QRコードに変換したりして、配布チャネルに合わせて使い分けます。店頭ポップやレシート、紙のチラシの隅にQRコードを刷っておけば、紙とWebをつなぐ導線になります。QRコードの作り方や効果的な設置場所はQRコードでデジタルブックを配る方法で具体的に紹介しています。配布前に、スマホ・PC両方で正しく開けるかを必ず確認しましょう。

STEP5 配布して効果を測定し、次回に活かす

公開したら、決めたチャネルで配布します。そして電子チラシならではの工程が、配布後の効果測定です。何回開かれたか、どのページがよく見られて、どこで離脱されたか——こうした数字を見れば、「2ページ目の特売情報は読まれているが、裏面のクーポンまで到達していない」といった改善点が見えてきます。直帰率離脱率を次回の構成づくりに反映していくことで、回を重ねるごとにチラシの精度が上がっていきます。

失敗しないデザイン・構成のコツ

電子チラシは、紙のチラシをそのまま載せれば良いというものではありません。閲覧環境がスマホ中心になること、ページをめくる動作が加わることを踏まえて、いくつか押さえておきたいコツがあります。

スマホの縦画面で読めることを最優先にする

電子チラシの閲覧の多くは、移動中や店頭でのスマホです。紙のA4チラシを画面いっぱいに縮小表示すると、文字が小さくて読めず、ピンチ操作を強いられてしまいます。重要な情報は大きめの文字で配置し、価格やキャンペーン名など「一目で伝えたい要素」は拡大しなくても読めるサイズにしましょう。レスポンシブに表示が最適化されるツールを選ぶと、端末ごとの見え方の差を抑えられます。

1枚ものは「情報の優先順位」を設計する

チラシは情報を詰め込みたくなりますが、電子チラシでは特にメリハリが重要です。最初に目に入るエリアに「一番伝えたいこと(セール名・目玉商品・締切)」を置き、そこから視線が自然に流れるように要素を配置します。すべてを同じ大きさ・同じ強さで並べると、結局どこを見ればいいのか分からなくなります。「この1枚で何を一番伝えたいか」を1つに絞ることが、読まれる電子チラシの第一歩です。

折りたたみリーフレットは「面の順番」を意識する

三つ折りリーフレットをデジタル化するときは、紙の「折り順」とデジタルの「めくり順」がずれないように注意します。紙では表紙→中を開く→さらに開く、という立体的な動きですが、デジタルでは単純なページめくりになります。読み手が迷わないよう、表紙・中面・裏表紙の流れが自然につながる順番でページを並べましょう。必要なら、各面の冒頭に小さな見出しを付けて現在地が分かるようにすると親切です。

配布チャネル別の活用方法

電子チラシの真価は、配り方の自由度にあります。同じ1つの電子チラシでも、配るチャネルによって届く相手も反応も変わります。代表的なチャネルごとの使い方を見ていきましょう。

LINE公式アカウント・メールマガジン

既存顧客への配布で最も相性が良いのがLINE公式アカウントとメルマガです。すでに「お店を知っている人」に直接届くため、開封率・反応率が高くなりやすいチャネルです。配信メッセージに電子チラシのURLを載せ、「今週の特売はこちら」「新メニューのご案内」といった一言を添えるだけで、紙の折込より早く・確実に届きます。配信のたびに開封数を確認すれば、どの曜日・時間帯が見られやすいかも分かってきます。

X・Instagramなどのソーシャルメディア

新規顧客との接点づくりにはSNSが有効です。投稿に電子チラシのリンクを添えれば、フォロワー以外にも拡散される可能性があります。画像投稿の文化が強いInstagramでは、電子チラシの表紙を画像として載せ、プロフィールやストーリーズのリンクから本体へ誘導する形が定番です。SNS経由の閲覧がどれくらいあったかを計測し、反応の良いビジュアルの傾向をつかんでいきましょう。

Web掲載・ポスティング代替・店頭QR

自社サイトやGoogleビジネスプロフィールに電子チラシを常設すれば、「チラシを見たい」と思った人がいつでもアクセスできます。さらに、紙のポスティングを完全に置き換えるのではなく、紙のチラシにQRコードを刷って「続きはWebで」と誘導する併用も効果的です。店頭のレジ横やテーブルPOPにQRコードを掲示すれば、来店客がその場でスマホからクーポンや詳細情報にアクセスできます。紙とWebは対立するものではなく、組み合わせることで互いの弱点を補えます。

業種別の活用例

電子チラシ・デジタルリーフレットは、業種によって活かし方が変わります。ここでは代表的な4つの業種での使い方を紹介します。自社に近い例を参考に、具体的なイメージをふくらませてください。

小売・スーパー:特売チラシの即日配信

毎週の特売チラシを発行する小売・スーパーは、電子チラシのメリットを最も享受しやすい業種です。紙の折込と並行して電子版をLINEで配信すれば、折込を取っていない若い世代にもリーチできます。タイムセールや数量限定品など、当日変わる情報を即時に差し替えられるのも強みです。購買導線の改善事例は小売・EC業界のデジタルカタログ活用事例でも紹介しています。

不動産:物件チラシ・オープンハウス告知

不動産では、物件ごとのチラシや内見会・オープンハウスの告知に電子チラシが使えます。間取り図や写真を拡大して見せられるため、紙より物件の魅力が伝わりやすくなります。問い合わせフォームや地図へのリンクを埋め込めば、興味を持った人をそのまま次のアクションに誘導できます。気になる物件のチラシをメールやLINEで送る、という個別対応もしやすくなります。

飲食・サービス:メニュー・キャンペーン案内

飲食店では、季節メニューやフェアの案内、テイクアウトのメニュー表などをデジタルリーフレット化できます。テーブルにQRコードを置けば、来店客が手元のスマホでメニューを開けるため、紙メニューの印刷・差し替えコストを抑えられます。新メニューが出るたびに紙を刷り直す必要がなく、写真も大きく見せられるので注文の後押しにもなります。

学校・自治体:イベント告知・広報の配布

学校や自治体でも、イベントの告知チラシや啓発リーフレットをデジタル化する動きが広がっています。紙の配布物を減らしながら、保護者や住民にWebで確実に届けられます。多言語対応が必要な地域では、言語ごとの版を用意して配布することも可能です。インバウンドや多言語の配布を検討する場合はデジタルブックの多言語・インバウンド対応ガイドが参考になります。

電子チラシ作成ツールの選び方

電子チラシを作るツールは数多くあります。チラシ・リーフレットという「速く・手軽に・繰り返し作る」用途では、特に次の3つの観点でツールを選ぶと失敗しにくくなります。

変換が手軽で、差し替えが速いか

チラシは発行頻度が高いため、「PDFをアップするだけで変換が完了する」手軽さが重要です。1枚作るのに何時間もかかるツールでは、毎週の運用が回りません。差し替え時に同じURLを維持できるか、過去の電子チラシを一覧管理できるかも、運用のしやすさを左右します。まずは無料プランやお試しで、実際の操作感を確かめるとよいでしょう。

効果測定・解析機能が備わっているか

電子チラシの強みである「効果が測れる」を活かすには、閲覧数やページごとの滞在、流入経路を確認できる解析機能が欠かせません。最低限、何回開かれたか・どのページがよく見られたかが分かるツールを選びましょう。ヒートマップまで取れると、改善のヒントがより具体的になります。

セキュリティ・費用・サポート体制

限定クーポンや会員向けの情報を載せる場合は、パスワード保護や公開期間の設定ができると安心です。費用面では、月額固定か従量課金か、作成数の上限があるかを確認しましょう。複数ツールを横断的に比較したい方はデジタルブック作成ツール徹底比較2026|料金・機能で選ぶ主要7サービスに料金・機能の一覧表があります。自社の発行頻度と予算に合うものを選んでください。

電子チラシ・デジタルリーフレット導入の注意点

最後に、電子チラシを導入するときに見落としがちな注意点を整理します。便利な反面、紙とは違う配慮が必要な場面もあります。

紙をゼロにせず「併用」で設計する

電子チラシは万能ではありません。スマホを持たない層や、紙で一覧を眺めたい層には、依然として紙のチラシが有効です。いきなり紙を全廃するのではなく、まずは一部を電子に置き換え、反応を見ながら比率を調整していくのが現実的です。紙とWebの役割を分けて設計することで、取りこぼしを防げます。DXは「紙の否定」ではなく「最適な組み合わせ探し」だと捉えると、無理なく進められます。

景品表示法・著作権など表現面のルールを守る

チラシは販促物である以上、表現面のルールに注意が必要です。「業界No.1」「最安」などの表記には根拠が求められ、不当な表示は景品表示法に抵触するおそれがあります。割引やプレゼント企画にも上限などの規制があります。また、他社のロゴや写真、地図などを無断で使うと著作権の問題になります。紙のチラシと同じ基準で、電子チラシでも表現をチェックしましょう。判断に迷う場合は、専門家に確認することをおすすめします。

誰もが見やすいアクセシビリティに配慮する

電子チラシは幅広い人に届く分、見やすさへの配慮も大切です。文字色と背景のコントラストを十分に取る、文字を小さくしすぎない、重要な情報を色だけに頼って伝えないといったアクセシビリティの基本を押さえておくと、高齢者や色覚特性のある人にも情報が届きやすくなります。読みやすさへの配慮は、結果としてすべての閲覧者にとっての分かりやすさにつながります。

よくある質問(FAQ)

電子チラシと電子パンフレット・電子カタログは何が違いますか?

主にページ数と目的が違います。電子チラシは1枚もの中心で、期間限定の販促や速報が役割です。パンフレットは会社案内など定常的な数十ページの資料、カタログは商品を網羅する多ページの一覧で、長期間使う前提のものを指します。作り方自体はどれもPDFをデジタルブック化する点で共通しています。

紙のチラシのデータ(PDF)があれば電子チラシは作れますか?

はい。紙の入稿用PDFがあれば、それをデジタルブック作成ツールにアップロードするだけで電子チラシに変換できます。新規に作る場合も、PowerPointやCanvaなどで作成してPDFに書き出せば対応可能です。スマホ閲覧を考え、文字を小さくしすぎないことだけ意識しましょう。

電子チラシはスマホでもきれいに見られますか?

HTML5形式で出力されるツールを使えば、アプリのインストールなしでスマホのブラウザから閲覧できます。ただし紙のA4をそのまま載せると文字が小さくなりがちなので、重要な情報は大きめに配置するのがコツです。端末ごとに表示を最適化するツールを選ぶと、より見やすくなります。

配ったあと、どれくらい見られたか分かりますか?

分かります。電子チラシは閲覧回数や閲覧者数、どのページがよく見られたかをツールの解析機能で計測できます。紙では「配った部数」までしか把握できませんが、電子チラシなら実際にどれだけ見られたかが数字で分かり、次回の構成改善に活かせます。

LINEやSNSで配るにはどうすればいいですか?

電子チラシは閲覧用URLが発行されるので、そのURLをLINE公式アカウントの配信メッセージやSNS投稿に貼るだけで配布できます。QRコードに変換して紙の販促物や店頭POPに載せれば、紙とWebをつなぐ導線にもなります。チャネルごとに反応を計測して使い分けると効果的です。

電子チラシに切り替えると紙のチラシは不要になりますか?

必ずしも不要にはなりません。紙には手に取ってもらいやすい・一覧しやすいという強みがあり、スマホを使わない層にも届きます。いきなり全廃するのではなく、一部を電子に置き換えて反応を見ながら比率を調整する併用がおすすめです。紙とWebの役割を分けて設計すると取りこぼしを防げます。

価格や「No.1」表記など、表現で気をつけることはありますか?

あります。「No.1」「最安」などの表記には客観的な根拠が必要で、不当な表示は景品表示法に抵触するおそれがあります。割引やプレゼント企画にも上限などの規制があり、他社のロゴ・写真・地図の無断使用は著作権の問題になります。紙のチラシと同じ基準でチェックし、迷う場合は専門家に確認しましょう。

✏️ 桐生 優吾より

私は印刷業界に10年いたので、チラシの世界は身に染みて知っています。毎週の特売チラシを刷り、折込の締切に追われ、刷りすぎた在庫を裁断機にかける——その現場の手触りがあるからこそ言えるのですが、電子チラシは「紙の敵」ではありません。むしろ、紙のチラシが長年培ってきた「一目で伝える」「お得を訴える」という強みを、もっと多くの人に・もっと速く届けるための新しい配り方だと思っています。実際、紙で培った構成力やキャッチコピーの腕は、そのまま電子チラシでも武器になります。大切なのは、紙か電子かの二択で考えないこと。スマホをよく見る人にはLINEで電子チラシを、紙を好む人にはこれまで通り折込を、と相手に合わせて届け方を選べばいいのです。そして電子チラシのいちばんの面白さは、配ったあとに「どれだけ見られたか」が数字で返ってくることです。紙の時代は、反応はレジの売上でしか分かりませんでした。今は、どのページで離脱されたかまで見えます。この数字を毎回ちゃんと見て、次の1枚に活かす——その積み重ねが、半年後・1年後のチラシの精度を大きく変えます。まずは今お使いのチラシのPDFを1枚、電子化してLINEで配ってみてください。最初の1枚の反応を見たら、きっと次のアイデアが湧いてくるはずです。「デジタルブックPDF」では無料でお試しいただけますので、ぜひ気軽に試してみてください。

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この記事を書いた人

株式会社アニ通の事業部長として、印刷・Web 領域で10年以上のキャリアを積んできました。前職では商業印刷会社で営業と制作ディレクションに従事し、紙媒体の企画から入稿、校正、納品までの一連の工程を現場で経験しています。その後 Web 制作と SaaS 導入支援へ領域を広げ、紙とデジタルの双方を内側から見てきたことが、現在の編集方針の土台になっています。デジタルブックPDF メディアでは創設者として編集統括を担当し、企画立案・取材方針の設計・専門家監修の調整・品質管理まで、記事が読者の手元に届くまでの全工程に責任を持っています。

このメディアを立ち上げた問題意識は明確です。中小企業のペーパーレス化やデジタルブック導入の現場では、ツールの機能比較やコスト試算だけでは語りきれない「移行のつまずき」が必ず起こります。社内の合意形成、既存業務フローとの整合、印刷会社との関係、電子帳簿保存法をはじめとする法令対応——こうした実務の壁を、業界の内側を知る立場と導入企業の担当者目線の両方から言語化することを大切にしています。

編集で徹底しているのは「担当者がそのまま社内説明に使えるか」という基準です。専門用語を並べた解説ではなく、なぜその選択になるのか、判断の根拠と順序が伝わる構成を心がけています。法務・会計・セキュリティなど専門領域については外部の有資格者へ監修を依頼し、編集部の推測で断定しない体制を取っています。紙からデジタルへの移行は単なるツール置き換えではなく業務そのものの設計変更です。その意思決定に伴走できる信頼できる情報源であり続けること。それがデジタルブックPDF 編集部の役割だと考えています。

読者の多くは、専任の IT 担当者がいないなかでデジタル化の旗振りを任された、総務や情報システムを兼任する担当者の方々です。だからこそ記事では、専門家にしか導き出せない最適解よりも、限られた人員と予算のなかで「次の一歩をどう踏み出すか」を優先して示すようにしています。私自身、現場で理屈は分かっても社内が動かないもどかしさを何度も経験してきました。導入して終わりではなく、運用が定着し、紙の業務と無理なく共存できる状態に至るまでを見据えた実務情報を、編集部の責任として継続的に届けていきます。

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